2019年6月4日第724号

目 次
  1. TAROの独り言
  2. 理想はハイジのおじいさん
    ・・・順法闘争、コンプライアンス、そして、働き方改革
  3. まーけ塾レポート
    ・・・【第一週】今月の『まーけ塾』を俯瞰する(目次)
  4. Q&A
    ・・・どのバンドに入りたいですか
  5. しょせん人の言葉  しかし、気になる言葉
    ・・・『モンテスキュー』 
  6. 砂漠の中から本を探す
    ・・・『誰でもすぐに戦力になれる未来食堂で働きませんか』
  7. 構造で映画を見る。時々、いいかげんに映画を見る。
    ・・・『佐藤雅彦研究室 カンヌ短編プロジェクト』
  8. TAROの迷い言
  9. プレゼントコーナー
1. TAROの独り言

最近のかなりショックな出来事。
新天皇の即位

(TAROの迷い言へ続く)

目次に戻る
2. 理想はハイジのおじいさん

順法闘争、コンプライアンス、そして、働き方改革

【順法闘争(じゅんぽうとうそう)】

遵法闘争とも書く。
サボタージュの一種で、労働者が法規を遵守することによって業務の正常な運営を阻害し、ストライキと同じ効果をあげようとする争議手段の一つ。

特に日本ではストライキ権を剥奪(はくだつ)されている官公労働者によって積極的に用いられてきた。時間外労働拒否、時間外労働協定の締結拒否、定時出退勤、一斉休暇、保安規定協約条項の厳密な遵守等の方法がある。

旧国鉄の順法闘争は利用者の強い批判を受けた。ストライキやサボタージュと同視評価するか、本来の正しい順法行為と評価するかはしばしば問題となる。

(『百科事典マイペディア』より)

 

子どもの頃、「順法闘争」という言葉に違和感を覚えた。
“順法”とは、「法律を守り従うこと」だから、法律を守って従う
“闘争”という意味が子どもにはわからなかったのだ。

ところがである。当時の国鉄労働者は考えた。
「一切合切をルール通りにやろー!」
そして、現場での臨機応変な対応や努力を一切やめた。
法律や業務のルールを完全に順守することで、
ダイヤが乱れていくのだから笑える。
彼らは、有効な闘争の手段として「順法」を利用した。

 

【コンプライアンス】

法律や社会的な通念を守ること。 法令順守と訳されることが多い。

1990年代後半から企業の法律違反に端を発する事件が相次いで発生したことから、企業はより厳密に法律を守るべきという社会的要請が強まっている。
商法や独占禁止法、不正競争防止法など企業活動において直接触れる法律はもちろん、最近では、個人情報保護法や2008年にも適用が見込まれる日本版SOX法(企業改革法)に対して、企業は対応を迫られている。

(『ASCII.jpデジタル用語辞典』より)

昔の職場の仲間の口から、
「コンプライアンス」という言葉が「悪のおきて」のような意味で
使われ出して、ずいぶん時がたってしまった。
きっと、今も彼らは「コンプライアンス」に
苦しんでいることだろう。

「コンプライアンス」がどのように組織をむしばんでいったかは、
私にはわからない。
一体、どれだけムダな仕事が増えていったのだろうか。

その一端は、大きな企業との書類のやり取りの場面で、垣間見ることができる。
その書類の多さ。そして、どの書類にも自署が要求される。
・・・・・・ バカである。

「コンプライアンス」の目的は、決してズレたものではないと思うが、その運用は大いにズレている。

私は思った。
「国を挙げて、“順法闘争”をはじめたってわけね。」

あれから10年以上たった。
悪魔のたくらみは順調に進んだ。
元国鉄の労働者の亡霊は、事をなした。
日本の企業は弱っていった。

この国では、共産主義が勝利したのだ(革命成就だーーーーぁ!!)。

って思っていたら・・・。
そんなもんじゃ、革命は終わらなかった。

 

【働き方改革】

2016年8月に閣議決定した安倍政権による経済対策の一つ。
働き方の抜本的な改革を行い、企業文化や社会風土も含めて変えようとするもの。

多様な働き方を可能とするとともに、格差の固定化を回避して中間層の厚みを増し、成長と分配の好循環を図る狙いがあり、一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジとされている。具体例として、長時間労働の抑制、副業解禁、朝型勤務などが挙げられる。

(『知恵蔵mini』より)

政府の中に、昔、革命や闘争に従事した人がどれくらいいるかは
知らない。どうやって、執行部を洗脳したのかも知らない。
もちろん、革命家なのではなく、ただのバカなのかもしれない。

とにかく、「働き方改革」はある。
この国は、国を挙げて「順法闘争」を行っているだけではなく、
「効率化」の名の下に、規範そのもののぶち壊しに突入した。

「効率」とは、本来、「仕事ができる」を意味した。
つまり、「競争力」の源泉だ。
若い時に、時間を気にしないでがむしゃらに働く・・・ということをしないで、効率なんて手に入るわけがないのだ。

ところが、いつの間にか「効率」は「IT化」と置き換えられた。
「IT化」による効率化はしなくてはならないが、
「競争力」とは関係ない。 「IT化」なんて当たり前。
みんなが導入すれば、みーーーんな同じ。

従って、「IT化」をもって効率化とするならば、それは競争力の放棄と言っていい。もちろん、成長力も放棄していることになる。

これにて、ロマノフ朝は滅びた。レーニンの亡霊の勝利である。
同時に、国も壊れた。あとは、独裁者の登場を待つだけだ。

そして、私たちは、そんな景色を横目に、競争力をつけるだけだ。

目次に戻る
3. まーけ塾レポート

【第一週】「今月の『まーけ塾』を俯瞰する(目次)」

今月の目次

1.戦略・マーケティング

【ポーターで考える】

(1)チャネル転換(衰退)

  • スノーピーク
  • テスラ
  • JINS
  • スターバックス
  • P&G『タイド』
  • ココカラファイン
  • メロウ
  • ベンサン.JP

(2)カテゴリー転換(衰退)

  • イオンモール(?)
  • コインランドリー(?)
  • 飲めるごはん
  • ヤマハ
  • ダンダダン
  • 300円ショップ
  • カフェの客層拡大

(3)三木谷くんは大丈夫か?

  • データドリブンで威張っていたら、リフトでやられる
  • 新携帯会社は、「資産の負債化戦略」になるのか? むしろ・・・

(4)新技術

  • JR東日本の『Amazon Go』
  • ダイエーのデジタル戦略

(5)衰退

  • 外食産業のコスト増
  • コンビニの既存店支援
  • もがくセブン-イレブン。おそらく間違う・・
  • Tポイントという草刈場
  • ヤマトの下振れ
  • トヨタ・パナソニックが住宅統合
  • クリスピー・クリーム・ドーナツってまだあったのね
  • ユニクロの憂鬱
  • 駄菓子の新戦略
  • ゲオの新業態
  • ガンダムはどうなるか?
  • ヘアケアが衰退戦略に入ったかも?

(6)乱戦市場

  • ネットフリックス
  • ペイペイ
  • アマゾン中国撤退
  • メルカリの赤字

(7)フォーカス戦略

  • あらためてキーエンス
  • ソニーの株価
【環境で考える】
  • 値上がりと値下がり
  • 価格決定権を考える
  • 印刷用紙の値上げ
  • 高級デザート1000円超え
  • コーヒー豆の未来
  • 高学歴老女の増加
  • 10連休を総括する
【新商品】
  • スペースフード
  • フリスク
  • 完全栄養食パスタ
  • カップラーメンみそ味
  • 悪魔のおにぎり
  • バケーションレンタル
  • 手のひらプリンター
  • クォーラ
  • 男も化粧
【失敗】
  • ZOZOの失敗と意外な底堅さ
  • しかし、市場は冷ややか

2.経済

【マクロ】
  • MMT(現代金融理論)の逆噴射
  • 乳児死亡率
  • 高齢化時代とマクロ経済
  • 日本経済ゼロ成長
  • 平成の消費とは何だったか?
  • 壊れた財政規律
  • ハイリスク債市場の拡大
  • 一時金下落
  • 空き家率最高
  • 隠れ増税
【投資】
  • 利回り狩りの弊害
  • 大手PBは、英国にポジティブ
  • サブリースが時限爆弾に
  • 5Gで日本株投資はほぼあり得ない
  • 話題のアンリツの状況
  • ファナックもつらいです
  • 株はどこを見るのか?
  • バフェットは長生きし過ぎたかもしれない・・
  • ドルビーラボラトリーズを考察してみる
【商品】
  • 国際商品の動向
  • 非鉄金属の動向
  • 原油の先高感
  • まだら模様の金
【金融】
  • 地銀の今後
  • 正常先にも引当金
  • マネックスの将来
  • 火災保険料が上がる
  • 融資詐欺の意味が変わる
【その他】
  • 情報銀行
  • 澤上龍に物申す

3.その他雑談

今月の雑談は、

  • 「デジタル貧困」の話にはじまって、
  • 「特許」の使い方が変わってきたねーという話に移行し、
  • 「北朝鮮の体制転覆のシナリオ」って、なんだかリビアみたいな感じ?と適当なことを言いつつ、
  • 「RIZAPの松本さんの退任」が予測どおり1年以内に起きたぞ!と言い放っていた自分に驚き、
  • 「新しい駅」の話とか、
  • 「この世界の片隅に」の長尺版の話とか、
  • 「矢沢永吉の新聞広告」のこととか、
  • 「地震学者の南海トラフ話」のどこがアホか(起こらないとは言っていないよ!)とか
  • 「中高年ひきこもり」の話がヤバイレベルに来てるかも?

・・・などという話をしながら楽しみました。


目次に戻る
4. Q&A

Q.

もし、過去から現在まで存在したバンド、
どのバンドにでも入れてもらえるとしたら、
どのバンドに入りたいですか?

A.

ご質問ありがとうございます。

前回同様に、変な質問だなー。

でも、いいや。
何でもかなうなら、バリー・アンドリューズの変態キーボードと
合わせてみたいですよね。だから、初期XTCかな?
でも、デイヴ・グレゴリーのギターとも合わせたいから、
中期XTCもいいなー・・・という感じで、大量のバンド名とその時期が噴き出してきますので、挙げるのはやめておきます。
かなうわけないし・・・。

目次に戻る
5. しょせん人の言葉  しかし、気になる言葉

「行く先の定まらぬ船にはどんな風も役に立たぬ」

(モンテスキュー)

これから、企業は行き先変更を強いられる。しかし、新しい行き先を定めることができるのは、わずかだろうな・・・。

目次に戻る
6. 砂漠の中から本を探す

誰でもすぐに戦力になれる未来食堂で働きませんか――ゆるいつながりで最強のチームをつくる

誰でもすぐに戦力になれる未来食堂で働きませんか
小林せかい (著)
祥伝社

未来食堂って、テレビなどでも話題になっていたのか・・・。
この本を読むまで知らなかった。
・・・ということで、未来食堂の説明はなしにして、
この本は、チーム作りの本である。

「良い空気」とか「悪い空気」という表現が良い。
私はこれに尽きると思ってる。
そして、こんな言葉遣いを筆頭に、この著者って、
とても私と思考法が似ている・・・と勝手に思ってしまった。

おそらく、参考になります。
ついでに、『組織コミュニケーションセミナー』参加の方々は、
さらに参考になると思います。

目次に戻る
7. 構造で映画を見る。時々、いいかげんに映画を見る。

佐藤雅彦研究室 カンヌ短編プロジェクト

『佐藤雅彦研修室カンヌ短編プロジェクト』
『八芳園』
この短編は、佐藤さんらしい・・・と思った。
私たちが猿であることを、こんなにわかりやすく切り取ってくれた映像ってないのでは?

『父 帰る』
これはすごい。
ある芝居のオーディションの風景を撮っているのだけど、人が役割で生きていることを、こんなにシンプルに表現したものってないのではと思った。

そして、『どちらを』である。
この作品だけ黒木華を筆頭にプロの役者で制作。

ラストの言葉で勝負決まり。
そもそも、このラストの言葉から脚本作りに入ったらしい。

私たちは、アメリカの成功法則のせいで、
そもそもが選択の定義を間違っている・・・ということに気付く。
私たちは、いつも選択をしている。この意味は大きいと思う。

目次に戻る
8. TAROの迷い言

(TAROの独り言のつづき)

新しい天皇の年齢は、私と1つ違いなのだよ。


目次に戻る
9. プレゼント

毎月、初回の配信日にプレゼント掲載を行いますので、
ふるってご応募ください。

実践する経営者―成果をあげる知恵と行動

【今月のプレゼント本
実践する経営者―成果をあげる知恵と行動
P.F. ドラッカー (著)

目次に戻る
このページを閉じる