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間違い(14) 友達をたくさん持つ

どんな成功本を見ても、人脈の話が出てくる。

当然、人脈は大事だ。
人間、一人では生きられない。

しかし、悪いことをもたらすのも人。
したがって、人脈は広ければいいというものではない。

昨年の『仮面ライダー電王』がテーマの一部にしたように、人は「第三者の同意と承認」がなくては存在できない。

でも、強い人って、それほどたくさんの「第三者の同意と承認」を必要とはしない。
むしろ、そんなことは無視している。
または、かなり強力な「第三者の同意と承認」がある人なのだと思う。
その強力な承認が妻か親友か子供か誰かはわからない。

孤独が好きな人が孤独を好きな理由はそこら辺にあるのだろう。

秋葉原事件。
「第三者の同意と承認」を求めた青年がブログに日記を書き続けた姿が痛ましい。

そして、職場から彼のユニフォームがなくなった時に、細い細い承認の糸が切れた。

前から言っておりますが、ブログを書くというのは、マスターベーションではない。
とてもとても寂しい人の承認を求める行為なのだ。

もちろん、私のように単なる義務の人もいれば、自分を鍛えるために書くことを課している人もいれば、別の発表の場として利用している人もいるでしょう。
でも、多くのブログは、つながるための道具だろう。

“つながる”という言葉。

悪い言葉ではない。

それどころか良い言葉だろう。

でも、脳の仕組みを考えると、私たちの“つながる”という言葉の使い方には逆転があるような気がしてならない。

脳の中では、発信体は主役ではない。主役は受信体の方。

“つなげる”ではなく“つながる”なのだ。

しかし、人は“つながる”と言いながら“つなげる”を表現している。
ここに、とても無理を感じてしまうのは私だけだろうか?

さて、ウダウダ書いてきたけど結論。

私はサラリーマンを辞めて仕事を始めたとき、白い紙に書いた。

「狭いコミュニティー」

この言葉を大きく書いて、狭い世界で生きようと決めた。

これから商売を始めようという人間が何を書いているんだろう・・という感じだけど本気だった。

人は人の時間を奪う。
それが怖かった。

また、司馬温公のこんな言葉もある。

清茶淡話
友に逢イ難シ
濁酒狂歌
朋ヲ得易シ

しかし、この世界観で生きるには、強力な「第三者の同意と承認」が必要であることを知った。

では、それを得るためにはどうすればよいのか?

そんなことは言う必要はないでしょう。

成功法則本の言うことは順序が逆なのだ。

ちなみに、「仲間はずれ」という言葉は良い言葉だと思う。

時代は、いつでもマイノリティーが変える。

無理に人脈を作る必要はない。
要は、すべて自分の問題だ。

寂しさをブログやメール、異業種交流会などで紛らわせるのだけはやめようね。

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