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(5)CDSという時限爆弾とAIGの凋落

2008年10月のまーけ塾は下記の通り行いました。
毎週この中から一項目抜粋して掲載します。

  1. 考えてみれば、言ってるようになりましたね
  2. トレンド変換の時が来た
  3. 養老孟司のことば
  4. 2015年という年
  5. CDSという時限爆弾とAIGの凋落
  6. この前までの主役、年収2000万円の人たちの沈没
  7. 効率VS御用達
  8. フィデックのビジネスモデル
  9. 新しい金融革命と旦那革命
  10. これから本番

(5)CDSという時限爆弾とAIGの凋落

車の保険を引き受けていたとして、ある顧客が車の事故を起こしても、別の客がその事故の影響を受けて事故を起こすと言うことはありません。

ところが、誰かが事故を起こすと、他のお客も次々と事故を起こす保険がある。それが CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)です。

CDSはJPモルガンが貸倒リスクとして積まなくてはならない準備金を取り崩すために、自社の貸付金を第三者に保証してもらうことを思いつきました。
そして、このアイデアは金融工学を使って商品化されました。

AIGは、このCDSの支払いに行き詰まりました。
一つの債務不履行が連鎖反応を起こし140億ドルの支払いに迫られていました。
世間で言われるサブプライムローンという商品の債務不履行がはじまったのです。

金融は、すでにエンロンやワールドコムの粉飾決算が起きたときに、すでに縮小がはじまっていました。
その縮小を止めていたのがCDSです。
そこに、住宅ブームが起きて今に至っています。

すでに、縮小していた・・・・・・・・。

ところが、そこにカンフル剤が入った。

でも・・・・。

というよくある図です。

そう考えると、金融が元に戻ることはない・・。そう断言したくなります。

ノックインオプションの設定価格には日経平均6750円というものもあります。
すぐにではありませんが、この金額に触れる可能性だって十分あると私は思います。

※先月には6994円まで日経平均は落ちたようですね(キューバで知りました)。

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