妻と一緒に高田商店街を歩く。
休日だと言うのに、開いているお店はちょっと。
人もいない。
若いカップルとすれ違う。
田舎の若者はデートの場所も大変だ・・。
元々お店だったところが、結構、普通の事務所として使われている。
いくつかの飲食店、本屋、肉屋、お茶屋、時計屋、呉服屋、薬屋、エステ、塾・・。
後は、空き店舗と事務所。
まー、どこにでもあるシャッター商店街の景色。
でも、歩いてみると、なんだかいい。
空間だらけ。
人がいない。
それが気持ちいい。
子供の頃、近くに住んでいたせいもあるとは思う。
そもそも街というのは寂しいもの。
それを思い出す。
この街にはにぎやかな時代もあった。
今でもその景色は浮かぶ。
でも、田舎の街って、寂しいものだ。
子供のころからそうだった。
灼熱の太陽、蝉の声、汗、高い空、夕立・・・・・・。
街はいい塩梅に成立していたのだ。
それが、変化をはじめたのはいつからなのか?
私の記憶では、オイルショックの数年後。
一つしかなかったデパートが3つになった頃。
売る方の目線が変わって、買う方の目線も変わって。
そんなことを思って歩く。
商店街の潜在力みたいなものがちらっと見えた。
街は寂しいもの。
それでいいのだ。きっと・・。