日: 2007年2月19日
【最近賞味したもの】

2007/02/19(月) 05:52

『マリー・アントワネット』

まったく前情報を知らず、ソフィア・コッポラが、『マリーアントワネット』という題材で、どういう音楽を使うかに興味があった。

ははは、なるほどね・・。
こういう映画でも十分、ニューウェーブな音楽は使えるってわけね。
「Hong Kong Garden」なんて完璧にはまっていたもんね。

ただ、そうした試みの全てがうまくいっていたかといえば別問題。
二三気になるところはあったな。

さて、映画の本体はどうかな?
前作『ロスト・イン・トランスレーション』が完璧だったので、つらいところだけど、ぴっちり決まったとは思えない。

しかし、題材は面白いものを選んだと思う。
箱庭の少女が、その神話世界で、自己の無意識と戦っていく。そして、ラストで彼女が出会う箱庭の作り手たち。
これは、ボクら一人一人の物語でもある。

そして、しっかり『ロスト・イン・トラスレーション」の続編として成立している。
ベルサイユという箱庭。パークハイアットと新宿という箱庭。
一つの旅は箱庭の崩壊や別れで終わる。そして、次の旅や新しい関係がはじまる。

アントワネットには、箱庭を出た後の新たな出会いはなかったわけだけど、私たちにはある。
箱庭作りと箱庭の成長、そして崩壊。
そのサイクルは、神話世界になっていて、我々はそのサイクルを繰り返す。

『ベルばら』キャラクターのため、少々、マンガの固定概念から離れるのに苦労。
日本人には、そこが辛いところ。
当然ですが、オスカルもアンドレもいません。

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