日: 2007年10月9日
【最近賞味したもの】

2007/10/09(火) 05:09

パンクって?

リッキーが女であることも知らぬ男。
リッキーのファンだという女性。
リッキーのCDを数枚買って予習してきた男。

ずいぶんデコボコな4人でリッキー・リー・ジョーンズを聞きに行く。

リッキーを知らぬ男は言う。
「今日のコンサートって誰のだっけ?」

リッキーがステージに上がっても聞いている。
「誰がリッキー?」「へー女性なんだぁ」

そんな男を蹴散らすだけのパワー。
音数が少ないというのにパンクを感じさせた。

パンクがファッションになる前のパワーが、パンクという言葉からとても遠いはずのリッキーの音にはあった。

空席も目立つライブハウスの空間に、初期衝動の塊のような音が飛び散る。
それはそれは凄い体験だった。

ただのおばさんである。
もう1stのジャケットの彼女はいない。
しかし、ギターを持って歌いだすと、そこには存在の塊があった。

存在感がほとばしる静かな彼女の中には何があるのだろうか?
その中をのぞいてみたい。

でも、薄々はその中身はわかっている。

問題は、その中身に向かっていける勇気があるかどうかという問題。

生ではじめて見たリッキー・リー・ジョーンズは、「あなたは踏み出す気はある?」と問いかけてきたような気がする。

なるほどねー、そっちに行かないと望みは無理と言うことね。
わかりました。よく考えます。
そんなことを思いながら叫び続けた。

デコボコの4人は、そろぞれに彼女の存在感に感服した。
ファンは涙し、CD予習男はナマの凄さに恐れ入り、何も知らない男は音楽っていろいろあるんだなと思った。
そこには、パンクが横たわっていた・・。

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