内田樹さんが財務省の広報誌に原稿を書いたところ、没になったというエピソードを読んだ。
内田さんは言う。
「これが没にになるということから推論される事態のうちでいちばん蓋然性が高いのは、私に寄稿を頼んできた人物は私の書いたものを実は読んでいないということである」
これ、私も3回体験がある。
大手銀行から依頼され、送稿した原稿。
それを直してくれ・・という。
確か、連載がはじまって3回目の出来事だった。
私は言った。
「じゃー、連載やめます。今までの原稿料もいりません」
相手はちょっと困った様子だったが、さっさと電話を切った。
まー、こんなことはどうでもいい。
相手には相手の事情がある。
それが、こっちの主張とぶつかっちゃったんだから仕方がない。
引き受けたこっちにも非はあると思った。
「ちょっと待ってよ・・」
と呆れたのは、某社からのセミナーの依頼。
確か、セミナー2日前に案内を見てびっくりしてしまったのだ。
「え、このセミナー、オレが話すの?」
明らかに、相手は私のことを知らない。
そこでお断りの電話。
相手は、2日前に非常識だ・・と言う。
そして、訴えるとも。
あー、そうかい。好きにしてくれ。
こっちも代理人立てるから、あとは思う存分やってくれ。オレはどんな結果も受け入れる・・と思った。
鼻息が荒かった割に、その後何の音沙汰もなく。ずーーと忘れていた。けど、内田さんのエピソードを読んで思い出した。
後もう一回は・・。
もうやめた・・。
書くだけアホらしい。