【勝手に音楽話】

2004/09/17(金) 11:07

「Skylarking」 XTC

「反成功」の代表選手XTC。そのXTCが成功してしまったのが「Skylarking」。
しかし、この「Skylarking」をアンディー・パートリッジが気に入らない。(最近は考えが少し変わってきたみたいだけど・・)
その理由はプロデューサーのトッド・ラングレンとの確執にあるわけだけど、この個性のぶつかり合いが名盤を作らせ、反成功の代表選手に一時の成功を与えたというのは何だか皮肉な話だね。

アンディーもトッドも凄腕のポップ職人。それも二人とも素直じゃないPOPを得意とする。
聞き手からみれば、その二人が手を組むのだから仲良くいいアルバムを作ると思ったら大げんか。
二人とも自分の考えを譲らないから相当な大げんかだったようだ。

イニシアチブはプロデューサーにある。したがって、我々が聞くことができる「Skylarking」はトッドラングレンの手が存分に入ったもの。そして、本人は気に入らない。でもヒット・・。皮肉な話です。

でも、この話は大変参考になる話。
一つはポアンカレの法則。
ポアンカレの法則とは極と極を結び合わせるという考え方。
実は、良いバンドには極と極を結び合わせたものが多い。
ビートルズ、10CC、フリッパーズギター、田島貴男在籍時のピチカート~、ユーリーズミックス・・・。出せばきりがないのでやめておこう。
と言うことで、同じひねくれPOP派でありながらも、その仕事のやり方が対極だった二人の仕事は良いものになった。

もう一つは、本人のこだわりが消えるとヒットしてしまう事実。
世の中にはセルフプロデュースなんていう考え方もあるけれど、本当は×。
うまくやりたかったら人生のプロデューサーを探しなさいということ。それも、対極の人に・・。
ただ、問題はプロデュースしてもらうと本人は気に入らなくなる可能性が高い。
実は、私もそれである人のプロデュースの入り口で人間関係を壊した経験あります。

多くのストレスと人間関係の崩壊で生まれたヒット作。ちなみに私はアンディー派なのでこのアルバムは好きじゃない。

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