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2時代が変わってもオススメできる良書3.5冊

「魔法」については、こちら

まずは、『中小企業のための本気で使える経営計画書の作り方・見直し方』で、「自己を問い直す」。
そして「見たくない現実」を見ます。
そうすれば、後は、行動をするだけです。

実学 中小企業のパーフェクト会計』は会計の本です。
会計とは測定であり、分析です。
フィードバックのための重要なツールです。

さらに、『ビジネスパーソンのための易経入門』では、“兆し”を読む方法を学びます。
多くの“兆し”は、“我”にあります。
つまり、「自己を問い直す」ことで、ほとんどの“兆し”は読めます。
しかし、同時に、世の流れには“構造”があります。
その“構造”を理解するためのツール、思想が『易経』です。

そして、最後に『長く稼ぐ会社だけがやっている“あたりまえ”の経営』で、経営のための「最強ツール」を手に入れます。
「最強ツール」は、世間に流布するような底の浅いノウハウではありません。
実に、手堅い常識でありながら、多くの人たちが実行していない「魔法」です。
私たちは、運と実力の間で生きています。
その間で稼ぎ続けるための「万古不変のセオリー」を確認してください。

それぞれの本に対する著者の今の想いを書いておきます。

『中小企業のための本気で使える経営計画書の作り方・見直し方』 amazon

中小企業のための本気で使える経営計画書の作り方・見直し方(2014年12月 すばる舎 本体 2,800円+税

この本の仮タイトルは、【未来をコントールする唯一の方法】でした。

おそらく、『無意識との対話による未来を“出現”させるセミナー』に参加いただいた
多くの方々には、ご納得いただけるのでは・・と思っています。

便宜上、本は「経営計画」を謳っています。
そして、「経営計画」を立てる体裁になっています。
しかし、この本に書かれていることは、そんな狭い範囲のことではありません。
はっきり言って、「経営計画」というのは、本の制作の“方便”でしかありません。

この本は実践の書です。
ですから、この本のすべてを読み取り、そのとおりに実行することは容易では
ありません。

では、そんな内容をどうして本に書いたのか?

それは、「自己を問い直す」作業を通して、
未来を創る方法とは、どういうものなのか、その一端を見ていただきたいと
考えたからです。

そして、読者の反発も予測しつつ、こんなことを言い放っています。

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(p123~)

もし、そんな感じがちっともなく、「この著者は何を言っているんだ・・」と
疑問しかないようならば、ここまでの作業がいい加減だった証拠です。
そして、私のそうした言いっぷりに、反感を感じるようでしたら、残念ながら、
私のお勧めするこの方法にはご縁がなかったことになるでしょう。

しかし、そうした防衛パターンをそろそろお止めになった方がいい・・と余計な一言は
言わせていただいておきます。
防衛したまま、底の浅いノウハウに頼ったり、ただ奇跡を待っていても何も起きません。
まずは、しっかり現実を見る。そこからしか何もはじまらない。
これだけが真実です。

そもそも、この程度の作業がきっちりできないとしたら問題です。
読み手の経験や知識に大きく依存する読書という方法で、著者が伝えたいことが
100%伝わるとは思っていませんが、そもそもすべてが伝わる必要もありません。
本に書かれたことをヒントに自分流にやってみる。
要は、「見たくない現実」を見ることであって、手法などなんでもいいのです。
その要さえ理解すれば、「ここはどうするのかわからない」系の疑問はナンセンスです。
ぜひとも自分で工夫して実行してください。
そうした自分のやり方を確立するほうが健康的とも言えるでしょう。

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この本はちゃんと読んでいただければ、とても切れの良い刃物だとわかっていただけるはずです。
しかし、この本の最大の敵は、読者の「防衛本能」です。
そして、その読者の「防衛本能」は、読者自身の敵です。

最後に、愚痴です。
この本の編集は、最低です。
私がワープロソフトで書いた文章が、ただ工夫もなく流し込まれている・・という
プロの仕事とは考えられない仕上がりです。

この本の出来上がりを見た時、私は大変なショックを受けました。
そして、この出版社との次の仕事の約束は反故にしました。

大事な大事な原稿でしたから、今でも本を見ると悲しくなります。

『実学 中小企業のパーフェクト会計』 amazon

『実学 中小企業のパーフェクト会計』(2011年9月 ダイヤモンド社 本体 3,200円+税

この本は、中小企業会計の決定打だと自負しています。
おそらく、中小企業会計においては、この本をマスターすれば、
それ以上の知識はまったく必要ないと思います。

ただし、欠点があります。
会計にあまり馴染みのない方には難しい本です。
ページによっては、税理士などの専門家でも悪戦苦闘する場所も
あるかもしれません。

当社のお客さまには、
経営コンサルタントさんや税理士さんが比較的多いのですが、彼らには、
この本と当社の『実績のためのドラッカー解読シリーズ』をマスターできれば、
コンサルティングの現場の8割は対応可能であるとお話させていただいています。

2011年に出版された本ですが、この本は今でも画期的な本だと思います。

「税務が、企業の会計を歪めている」などの問題提起を最初に行ったビジネス書は、
おそらく私の処女作『会社にお金が残らない本当の理由』だと思われます。
この本は、たまたまベストセラーになり、税理士などの専門家も巻き込んで、
ある種のブームを起こしました。
一時は、この本の亜流本もいくつか出版され、一つの常識として定着するかに見えました。

でもダメでした。
そりゃそうです。
現場の税理士や企業の会計担当者が従来の仕事を変えるわけはないのですから、当然といえば当然です。

そこで、この本では、中小企業にまつわる多くの歪みは、歪みのままに認め、
それを認識したうえでの「解決」を記したつもりです。

専門的な本ですから、1ページ目から順繰り読む必要はありません。
まずは、【はじめに】と第1部【問題提起】を読んでいただき、
その後、第4部【中小企業会計再論】と【あとがき】をお読みいただくといいと思います。

第4部は、「一つの家族の物語」ではじまりますが、
このお話こそが経営者を悩ませる会計というものの位置がわかる要点だと思います

『ビジネスパーソンのための易経入門』(2015年8月 朝日新聞出版 本体 760円+税

私は易の専門家ではありません。
しかし、20歳で『易経』に出会い、今までの人生で多くの助けを得てきました。
そして、『易経』の思想は、コンサルティングの現場でも常に役立っています。

『易経』の教えは、表面的な取っ付きづらさとは相反して、
とてもシンプルで応用がしやすいものです。
ですから、「帝王の学」と呼ばれる『易経』の基本を、お客さまに伝えて
共通語にする・・という狙いから、この本の出版の企画ははじまりました。

くどいですが、私は、易の専門家ではありません。
易の学校に通ったこともなければ、権威ある先生に教えを請うたこともありません。
ただただ、『易経』の世界に感服し、『易経』そのものと対峙、格闘してきた・・。
つまり独学で学んできました。
そして、実務の世界で格闘しながら『易経』の教えを利用し続けてきた自負は
あります。

出版後、『易経』の勉強をしている読者からメールをいただきました。
その読者の先生が、私の本を絶賛されているというのです。

専門家ではない私が、このような本を書いてよかったのかは、
常に悩んでいたところです。
しかし、頂いたメールで、一つつっかえが取れたように感じています。

この本は、編集者にも恵まれ、私の自信作と今でも自負しています。

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『長く稼ぐ会社だけがやっている“あたりまえ”の経営』(2014年5月 フォレスト出版 本体 1,500円+税

この本は、1冊ではなく、0.5冊カウントです。
なぜならば、「ぶかっこうな本」だからです。

本来は、「運と実力、そして可能性について考えた本」として1冊に
まとめたかったのですが、【はじめに】に書いた事情で「ぶかっこうな本」に
せざるを得ませんでした。

ただし、この本を普通に読むことは可能です。
「この章からは、少しこの本の体裁が変わります」という文章ではじまる
第3章と第4章を飛ばして読んでいただけばいいのです。

この本をこうして読んでいただくと、編集者が帯に入れた
「万古不変の最強セオリー」が浮かび上がります。
そして、多くのビジネス書が、底の浅いノウハウの記述に始終している中で、
この本はかなりド真面目な本であることがご理解いただけると思います。

同時に、この本も実践の書です。
この本の通り行動できれば、経営は安泰です。
笑いが止まらなくなることはお約束します。
ただし、この通りできますか?・・という気持ちは心のどこかにありますけどね(笑)。