2004/01/20(火) 06:25
スマップの「世界に一つだけの花」という歌が売れているそうだ。
その歌がヒット曲だということも知らないまま、テレビで聞いた。
「なんじゃ、この曲。最低じゃん」
こういう私に、妻が
「あなたの嫌いな槙原敬之が作った曲だからね・・」
と言われる。
この曲は、まともに考えたら駄作である。
なぜなら、本質的なテーマが表に出ているから。
「NO1にならなくてもいい。誰もが特別なオンリーワン」
というのは、その通り。
でも、こういう本質的なテーマはダイレクトに言わないで、まったく違うエピソードから、「そうだよなー」と感じるから良いのだ。
「こんな当たり前のことは、スマップなんぞに言われたくないぜ!」
というのが健康的な反応だと個人的には思う
ところが、売れている。
つまり、大衆とはそういうレベルなのだ。
さらに、スマップのブレーンが偉いということに気づく。
この曲は、スマップが歌ってバランスが取れている。
本来ならば、こんな詩を歌ったらダサイだけ。
でも、スマップというキャラが歌うことで、そこから脱出している。
それも、単純に脱出しているわけではない。
ちゃんと感動させているのだ。
それは、たまたまかもしれない。
ノってるとマイナスもプラスに動くから・・。
でも、やっぱり凄いと思う。
この大衆という奴らは不思議な存在だ。
こんな歌に感動するのだからセンスが悪いかと言えば、そうではない。
天才的な行動者だ。
だから、どこか手を抜けば見抜かれてしまう。
しかし、成熟した存在だからといって懲りすぎると反旗を翻される。
また、当然だけど、ただダサイものには見向きもしない。
スマップの「世界に一つだけの花」は、その微妙なバランスの中で大衆から受け入れられている。
そして、この歌が支持される時代の風景も味方をしてしまう。
ビジネスをしていて、こういうポイントにはまったときほど楽しいことはないだろう。
妻は、この「世界に一つだけの花」を聞いて、とうとうスマップのDVDを買ってきた。
ファンクラブにも入るという。
チケットが取れたら、私も一度は行ってみたい。
しかし、予定調和のコンサートに耐えられるか・・。そこだけは、少々心配だ。
でも、そこで大衆という奴を眺めてみたい。
大衆はいつでも正しいのだ・・。
最新のコメント