日: 2015年11月16日
【TAROの日記】

2015/11/16(月) 09:29

TSUTAYA図書館

武雄市図書館にワイガヤの企画で行ってきた。
昨年、『すごい図書館』を読んで企画をしたのだけど、最近、ワイドショーなどで煙が上がっているので旬である。

私の結論を言うと、

この図書館をいかなる理由でも批判する者を私は信用しない。

以上である。

この「批判する者」の中に、図書館関係の専門家がいることは悲しいことだ。

相変わらずだが、物事は自分の目でしっかり見ないといけない。
もちろん、全ては見通せないけど、欲目なしでいれば肌感覚はそれほど狂わない。

ところで、武雄市が約5万人の街というのは驚きだ。
私が育った上越市は合併前で約10万人。
しかし、図書館の蔵書の充実度は、5分の1以下だと思う。
TSUTAYA図書館になる前から、この市の図書館はかなりまともなのだ。

私は5分の1以下の貧弱な図書館でも”欲望”を育てたし、街の小さな小さな本屋でも”欲望”を育ててきた。
情報量は圧倒的に少ないから、”欲望”の育ち方は未熟だったが、それでも世界の入り口はそこにあった。
それが、5万人もいない街に、とても深い世界の入口が待っている。
もちろん、その入口の前に立ってワクワクするのは一部の少年少女だけかもしれない。でも、入口が用意されているかどうかはとてつもなく大きい。

そうした純粋な役目は、街の本屋がなくなっていく今、地方では図書館しかないのだと思う。
この役目は、アマゾンでは全然無理なのだ。

つまらない他人の言説を無防備に受け入れただけの”夢”が蔓延する現代社会には、純度の高い”欲望”が必要だ。
そのことに意識的でない教育などやめてしまえ!と放言したい。
もちろん、専門家のつまらない理屈だけで運営されている図書保管庫など無用の長物だ。

欲望発生装置。
インターネットで国会図書館も使える時代だ。地方の図書館の役割は、そこしかない。私はそう思う。

同時に、今回の旅で、私をここまで導いていくれたすべての欲望発生装置を再認識し、そして、感謝した。
本屋の棚や図書館の棚、空気を思い出し、その裏側で仕事をしていた人たちがいたことに感動する。

純度の高いものだけでいい。
私は54歳を前にして、そう決めた。
もうそれだけでいい。
そして、”響き”だけに従うことを確認した。
だから、つまらん批判をする者たちにも感謝である。彼らには”響き”がないからね。

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