2017/12/08(金) 08:57
同じ日本に住みながら、入らない情報はまったく入らない・・ってことに関しては、いつも勝手に感心している。
私は、小学校5年生から6年生にかけて一瞬歌謡曲に目覚めたことがある。ほんの2ヶ月ほどのことだったと思うが、アグネス・チャンや麻丘めぐみの曲をエアチェックして聞いていた。『明星』とかもワクワクして本屋に買いに行った。
しかし、そもそも、そういうのを聞く質ではなかったらしく、それ以後、実に、驚くほどに流行歌に疎い。
そのため、私の青春時代を対象にした懐メロ番組がテレビから流れていると別の国のことのように思えて笑える。「この曲は、1978年に第一位で・・」みたいな話が架空の話にしか聞こえなくて、ある種のSFの世界にいる気分になる(私は本当にこの国に住んでいたのだろうか?)。
そして、そういうサイレント・マイノリティーな私は、ブランドにも疎い。実に、驚くほどに疎い。
そんな男が時々ブランドものをプレゼントされることがある。いわゆる猫に小判であるが、ありがたいことである。
今年の誕生日もそうだった。どういうわけかブランドものをいろいろいただいた。猫に小判すぎて申し訳なくなるのだけど、中には確信犯的に、嫌味を込めてプレゼントをしてくれる人もいる。私のブランド無知とブランド嫌いをもて遊んで楽しむという趣旨のようだ。
そんなことで、わけのわからないデザインのジャケットをもらった。超有名ブランドらしい。
まー、それはどうでもいいんだけど、デザインが恥ずかしい。しかし、高級だけあって着やすい。癖になる。そんなわけで、毎日着ていたりする。そして、そのうち恥ずかしいデザインにも慣れてきた・・。
そんな私は、このジャケットを着ながらスタッフに言った。
「これ生地がサイコーだー。この恥ずかしいデザインじゃないのが欲しいなー」
するとスタッフの一人が答えた。
「社長、何言ってるんですか。このジャケットいくらすると思っているんですか、○○万円くらいですよ」
私は、ぶっ飛んだ。
高級ブランドってことだから、それなりとは思っていたけれど、モンゴルでブレーンバスター3連発くらいの衝撃だ!!
そして、この事実を知って以後、この変なデザインが急に良いデザインに見えてきた。ミシュラン2つ星には騙されないが、さすがにこの値段を聞いてしまうと、オシャレの最先端に思えてくる(何言ってるんですか、最先端なんですよ!)。
まー、そんなわけで、今では相棒みたいなものになっている。
外でも、家でも、布団の中でも、どこへでも・・・・・・・。
これにて、ブランド名を一つ覚えた。そして、こんなの着ている人が世の中にいる事実を知った(おかげさまで、社会勉強になっています・・・)。
さらに、自分もちょっとそれに馴染んできた。これって、中学生の時に初めてロキシーを聞いて全然わからなかった感じと似てるかも・・?
ちなみに、イタリアですか、フランスですか?