2014/03/10(月) 08:36
先週のストーンズのライブは素晴らしかった。
ミック・テイラー効果か2006年のライブよりも素晴らしいと思った。
最強のロックンロール・バンドというのは表向きのネーミングなんかではない・・とつくづく感じた。
そもそも、この全身を覆う満足感は言語化が不能。
それにして、そんな凄いライブをゴールデン・サークル席の、しかもベストな位置で見ることができたのが凄い。
オークションで28万円がついていた・・という話だけど、価値はそれ以上だったかもしれない。
白眉は、『ギミー・シェルター』。もちろん、リサ・フィッシャーとミックとのディオである。
これを私のほんの目の前で歌うのだ。
目の前で起きていることが信じられない・・って思うんだなって思いながら堪能した。
そういうすごい場所なんだけれど、周辺の方々は明らかにストーンズを知らない。
これは、ポールやクラプトなど有名ミュージシャンで毎度感じることだ(ちなみに、ポリス再結成あたりでは感じない)。
「どうして来ているんだろ?」と思えたりもする。
遠いスタンド席に騒いでいる恵まれない人々の方が明らかにファン度が濃い。
あの人たちが前に来るべきではないか・・などと発言すると怒られそうだが、私は、あの人たちと一音鳴ったらもうわかるという空気の中で騒ぎたかった。
ところで、次はボブ・ディランである。
名前を知らない人はいないと思うが、日本では音楽はあまり聞かれていない有名人である。
面白いのは、かなりの音楽好きでもディランはあまり聞いたことがないという人が多いこと。
さらに、彼のライブは毎回セットリストが違う上に、アレンジが原曲から大きく離れるので、サビにくるまで何だかわからない・・というものが多数。場合によっては最後までわからない。
演劇も復活したプロレスも濃いファン以外を集めて成功している。
あんまり知らないけどちょっと知っているお客さんは大切だ。
その方々のお陰でライブは成立する。
だから、当初は濃いファンだけを相手にやっていたミュージシャンも時代とともに大衆化する。
ところが、ディランの位置は少々違う。
過激化しながら、若い聞き手を集めている。
ディランには、年末のアトム・フォー・ピースのように凄いことになることを期待している(おそらくそうなる)。
今回のストーンズのライブには、そんなディランの持つ若い空気があった。
だから、凄かった。
それは、ポールにも少しだけあったような気がして、クラプトンにはまったくないものだった。
なお、ベックにもそれがあると期待している・・。
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