日: 2014年11月12日
【TAROの日記】

2014/11/12(水) 08:31

古きもの

今日のNHKのニュースは驚いた。
トップがクイーンの新譜のニュースである。

こんなものがニュースのトップというのは、事件がなさすぎるのか、それほどクィーンって人気があったのか・・とちょっと考えた。

クイーンが面白かったのは最初の3枚だった。最低限、私にはそうだった。
当時、イギリスの音楽評論家が「このバンドが売れたら、私は帽子を食ってやる」と言ったそうだが、実際に最初はそれほど売れていなかったようだ(日本はちょっと事情が違った)。

評論家は何が気に食わなかったのは知らないけれど、子供の私には、グラムロックがプログレしてて面白かった。
今でも、2枚目を名盤とする声を活字で読むことがあるが、私も同意である。

また、同時に、世間で名盤の誉れの高い『オペラ座の夜』というアルバム、そしてそれ以後のクイーンは、私にはどうでもよい存在だ。

中学3年生の時に、出世作となった『ボヘミアン・ラブソディー』を聞いて、すぐに思ったのは、10CCの『パリの一夜』だった。
あの曲みたいなことを叙情的にやってみたら、こうなりました。コーラスワークも素敵でしょ!・・・という主張に聞こえた。でも、時は、1976年である。どう考えても、古い・・と私は思った(もちろん、よくはできているとは思う)。

ニュースを見ていて、その「古い!」という感覚が蘇った。
一緒に見ていたクィーンなんてロクに知らない妻は、「なんか長渕みたい・・」などと言っていたが、ある面共通点があるのかもしれない。

しかし、古さというのは、今ある”新しきものの相対化に良い。
それに、ギターの音色も美しい(ブライアン・メイの良き美意識ね)。

グラムロック後期に出てきたバンドが時代の音を探りながら、ニューウェーブの波に飲まれながらも、強靭な独自の美意識で生き残り、さらにそれを拡大再生産していった様は、それはそれで凄いことで、その後ろ側では、いろいろおもしろいことが起きていたわけだけど、それも、こうした古きものとの相対性として価値も見逃せないだろう。

ところで、今年のサマソニでは、クィーンが3枚目中心のセットリストで演ったらしい。
んーーーー、正直見たかった。
やはり、生で『ブライトンロック』を聞いたら感涙は間違いない・・・・・・・・。

だいたい、私は、現在、デヴィッド・ボーイの新譜のリミックス盤のある音をサンプリングしてザ・キルのある曲と合わせるのに必死だったりしている。古いのと新しいのは一緒にすると面白いのだ。

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