【ビジネス万有引力の法則】

2004/01/13(火) 05:32

「理念」

新年最初なので、「理念」ということについて考えてみましょう。

私のことをよくご存知の方々は、私がこの言葉にうるさい奴だと言うことを知っていることと思います。
でも、アマゾンの本の評価で、「こういう理念のない奴が・・」と書かれるので世の中面白い。
あの本の底流にも理念的なものは込めたつもりですけど、そんなものです。
だいたい、理念なんて表に出すものではありません。
ですから、一見理念なんてなさそうに見えるというのは、とても良いことです。

さて、本論に入りましょう。
「理念」とか「ミッション」とか「ビジョン」とか、この手の言葉は世の中でよく使われる言葉です。
では、それらはどういう意味でしょうか。

「“理念”の定義を言ってみなさい」と聞かれて、どれくらいの人が答えられるでしょうか?
実は、ここに大きな問題があります。

今月7日から9日まで合宿セミナーを行いました。
このセミナーの一日目のテーマも「理念」です。
私は参加者にこれを説明するために、朝10時から夜中の10時くらいまでかかりました。
たかが、一言を説明するのに何で12時間も要するのか?

それは、言葉では定義できない「言葉」の一つだと考えているからです。
別に変な洗脳をしようというわけではありませんよ。

本当にそれだけかかってしまうんです。
ただし、この「理念」という言葉の反対語は結構簡単に浮かびます。
たとえば、「奇跡を求める心」とか「近道思考」とか「怪説盲従」とか・・・。

「怪説盲従」という言葉は大和信春さんの作られた言葉です。
鋭い言葉ですよね。

言葉の定義をするときに、こういった反対語の利用は有効です。
私は、自分の頭で考えるためには言葉の定義にはうるさい男です。
「ビジネス」や「戦略」、細かい言葉だと「納税額」や「給料」という言葉も再定義しています。

こういった言葉の再定義をするとき、反対語から考えてみると案外早く真理に近づくことがあります。
でも、「理念」という言葉では、反対語は入り口の入り口の役目しかしてくれません。
そうしても、言葉にすると命を失ってしまうんです。

以前のメルマでも「理念」を話題にしたことがありました。
もし、昔のメルマをとってある方は見てみてください。
あれも、「理念」に向かう道の一つです。
しかし、あれも一つでしかありません。

本の最終章に書いた「スピリッツ」。そして、「道」という言葉は、ずいぶん近くまで表現した言葉だと個人的には思っています。
ただし、あれに異論がある方もいらっしゃるでしょう。
表現というものは、所詮、表現する者のモノです。
そして、それをどう読み取るかは読む者の勝手です。
参考になると思う方は参考にしてください。
参考にならないと思った方は、もっとすばらしい再定義をしてみてください。

1月3日は、例年通り、自己の「理念」の見直しと経営計画の確定をしてきました。
毎年、仲の良い方々と集まり、朝から晩まで今年一年の行動を決めています。
この後の酒は本当にうまい酒です。

1月7日から9日の三日間は軽井沢で、私の持つ自らのセンターを探す作業を約30人の方々にお伝えしました。
きっと、参加者の方々は、それぞれうまい酒を飲んだことでしょう。

ぜひとも、新年という節目を利用してみてください。
少し止まってみる。
そして、答えのない答えを探してみる。
新年はそういうことをする人に、独特な空気を与えてくれます。

さて、今年も始まりました。
今度のレースはどう走りますか?
走り方は自由ですが、お互いにギブアップだけはしないようにしましょう。

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