日: 2008年9月5日
【大衆食堂の人々】

2008/09/05(金) 05:31

農業

若者たちが農業指向になっている・・らしい。

この間、大阪のNさんたちに米農家を紹介するために農家5軒の訪問に同行した。

Nさんたちは大喜びで再訪を約束。今度は稲刈りの手伝いに来る!と言っていた。
水をさすようだけど、そんな盛り上がりの中で「オレは付き合わないよ」と冷たく一言。

農業をちょっとでも経験ある者なら、その作業の大変さを知っている。
とても、観光気分で手伝おうとは思わない。

ちなみに、我が家の場合、イモ畑が雑草だらけになって、イモを掘る体制を整えるのに先週の日曜日までかかった(地獄の雑草取りで数日かかるのです)。

周りの畑は7月中にイモ堀を終えている。それが当たり前の中で、農薬を一切使わない我が家の畑は疲れ果てている。
そして、8月の終わりにやっと掘った。

幸い、イモは腐っていなかったが、イモを掘りながら妻に言った。
「来年は、除草剤をまこうよ!」

この場所で畑をしはじめて9年。
しかし、そろそろ限界だ・・というのが私の意見。
無農薬とか有機農業というのは理屈以上に大変なのだよ。

さらに、農作業の後の筋肉痛と腰の痛いのの辛いこと。

現代のプロの農業は、機械と薬で成り立っているのだよ。

私の知人には、そうした壁を乗り越えて、理想の農業を完全にしているものや完全に近づけているものもいる。
しかし、アレは一つの贅沢である。売れない芸術ととても似ている。

ある山奥に入植している人が、酒を飲みながら収入の少なさを呟いていた。
でもね、その呟きの一部には勘違いがある。

山奥の自然の暮らしには、都会で暮らす以上のコストがかかっているのだ。
ただし、そのコストは懐にお金が入る前に相殺されている。
だから、一見、収入が少ないように見える。

でも、本当は、自然暮らしのコストが高いというのが答え。

自然暮らしも適当なところで妥協しておかないと、急激なコスト増に見舞われる・・ということなのだよ。

理想にはコストがかかる。
若者の農業指向はいいと思うけど、コスト計算をしているか心配だ。

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