日: 2013年9月27日
【TAROの日記】

2013/09/27(金) 09:03

学生街の喫茶店

『学生街の喫茶店』は嫌いな曲だった。

すぎやまこういち、という人がどういう人かは知らなかったけれど、「職業作曲家」の作った・・というのが気に入らず、そもそも、あのCSNY張りのギターが聴けない・・・・・・。

ところが、この曲は、大ヒットした。出世作になった。
私が小学校6年生の時のことである。

そもそも、このヒットがなければ、小学生のガキが、彼らを知ることはなかっただろう。
もちろん、彼ら経由でCSNYを知ることもなかったかもしれない。

やっと、アグネス・チャンとか桜田淳子とかに少し興味を覚えたガキには、基本的にアイドル指向が極端に欠けていたらしく、『明星』とか『平凡』とか買ってきたものの、アイドルにはすぐに飽きた。そんなものよりも良い音がある・・。それを発見してしまった。
そのきかっけをくれたのは彼らだった。

しかし、『学生街の喫茶店』はいけない。
あの曲で、彼らの世間的イメージができてしまったことも面白くない。

彼らには、今なら”ソフトロック”という枠組みで語れる名曲が多数。
ハーモニーもギターも秀逸だった。

私は、テレビで、マンドリンを弾く彼らに驚き、レコード屋へ走り、生まれた初めてLPなるものを買った。
その時買ったライブアルバムは、今見るとギクシャクした構成だけど、ガキが驚くには十分の出来だった。
CSNYを知らないガキには、「トゥ、トゥ~」とか「ラ~ララ~」とハモるのが、とにかくカッコ良かった。
後に、S・スティルスの1stやCSNYのライブで元ネタを知ることになるわけだが、ガキには適度な麻薬だった。

そして、あの頃、刷り込まれたギターの音が絶対基準になってしまっている。
すべての音の価値は、あの音が基準である。

マークが新譜を出した。37年ぶりだそうである。
新譜は『学生街の喫茶店』からはじまる。
アコギの音一発で勝負が決まった。面目躍如である。
こういう『学生街の喫茶店』こそ、GAROの曲だ。
40年経って、やっと本当の『学生街の喫茶店』を聞いた気分になった。

なお、同アルバムには、漣くんアレンジのマンドリンの曲もある。
悪くない。
でも、あのテレビで聞いたものが聞きたい・・・。
『4』に入っているのも、アレンジが歌謡曲でダメなのだ。
こっちも40年経ってるんだから、なんとかならないものか・・(1973年の歌謡番組の音源を持っている人いますか?)

ほとんど、日本の音楽史から無視されてきた感がある彼らが、再考されるのはうれしい。
数年前に、紙ジャケボックスが発売された頃から再考ははじまってたのだと思うけれど、今回の復活はインパクト大。

今やっているバンドのスピンアウト企画で、アコギ・バンドをやるという話がでているのもタイミングか?
メンバーの誰も知らないと思うけれど、ここは強引に『暗い部屋』をやりたいなー。

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