【大衆食堂の人々】
『おくりびと』2009/02/25(水) 05:44
アカデミー外国語賞ですか・・・。
日本映画栄光の50年代が戻るかどうか・・・。
今回の受賞は、ハリウッド映画の凋落とグリーフ・ケアの静かなブームが追い風となりましたね。
ちなみに、『週刊 岡本吏郎』では、9月の封切り時の感想を次のように書いています。
「おくりびと」
「百万円と苦虫女」「トウキョウソナタ」と変化球系の映像が続いた後で見たために、オーソドックスな話の運びと映像が うれしい。
監督は滝田洋二郎。個人的には久しぶりです。
変化球は、やりすぎたり、感性が合わないと、全然ダメになってしまうけど、オーソドックスな脚本と映像には、そういう冒険がないだけに落ち着いて見ることができる。
さらに、淡々と描いた映像。そこに泣かせるワザを感じる。
ハリウッド映画にはこれが少ないのだ。
考えてみると、こういう角度で“穢れ(けがれ)”をテーマにした映画って過去にあったんだっけ?
私は知らない・・・。
最近の日本映画は、どうも変化球ばかりになってきて辟易していたので、こういう映画こそ映画だなーと思う。
ビジネスも一緒で、変化球ばかりになってはいけないな・・と反省。
宗教的イニシエイション(=グリーフケア)の再考。
地味で伝統的な映画技法と脚本。
ここにも“回帰”を見ますね。