日: 2006年7月12日
【最近賞味したもの】

2006/07/12(水) 05:02

ブラック=ショールズ・モデル

ブラック=ショールズ・モデルの方程式を導く過程について話を聞いた。

私は数学にまったく縁のない人間である。
微分積分の意味すら、わかっているか怪しい。
そんな人間が、ブラック=ショールズの方程式の話を聞いていること自体がおかしい。

「マルチンゲール」というキーワード一つとっても、理屈はわかるけど方程式に関連してくるとさっぱりわからなくなる。
そんなこんなで、苦節の5分。

5分経ったら、気づいた。
「放棄しよう。わからなくてもいい・・」

この瞬間の気持ちの良いこと。
「あー、こういう気持ちよさもあるんだ・・」と思った。

その後、思考放棄した私が、何を考えていたかはわからない。
人生の一時を放棄した自分に喜びを覚えていたことだけは確かだけど、あまり記憶はない。

「はい、証明できました」という講師の先生の声で我に返る。
証明に約50分。
45分ほど、思考を放棄していたことになる。
一つの方程式の証明に50分というのには驚いたと同時に、無理して付いて行かなくて良かったと思った。

ちなみに、50分で解けるようになった今の時代というのは素晴らしいらしい。
「そんなものか~」と思っていると、「質問ありませんか?」と言われる。
あったら、大変だよ!

ただ、わかったことがある。
こういう高等数学(?)も、案外、「エイ、ヤー」ってところがある。

意外にもビジネスに近いのだ。
めんどくさい式を消すために、代入や前提の変更を繰り返す所なんかもビジネスに近い。
公式を組合せながら、飛躍していくところも似ている。

どうも、数学のセンスも、加えたり、除いたり、倍にしたり、くっつけたり・・というプロセスから見てビジネスと変わらない。

あまりの共通項の多さに、驚いた。
もしや、優秀な経営者は数学という遊びを覚えたら、案外、スゴイ数学者になるのかもしれない。

ただ、数学者の藤原正彦さんは「役に立たないことを研究するのが学問」と言っているから、数学とビジネスでは、ここだけは違うかも?

でも、ビジネスとは、その役に立たないものも利用するから偉いんだけどね!

2006年7月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  
ページトップヘ