【最近賞味したもの】
『博士の愛した数式』2006/04/18(火) 04:59
これはやられた。
映画がはじまったと同時に批判的になった人を力業で感動させやがって・・。
最初に吉岡ナントカを出す。
この段階で原作を読んでいる人には辛い。
しかし、脚本のつらさもわかる。
素数とか虚数の説明は、なんらかの方法でやらないといけない。
吉岡ナントカが出てくる余計さは、そのため。
見ながら、脚本の難しさに同情してしまう。
ところが、ナント!
その吉岡ナントカのシーンで結局泣く羽目に。
「んーーーーー、やるな~」と言いながら泣いてるボクは何でしょう?
ちなみに、たまたまこの映画を見る二日前にeで苦しんでいた。
そのeをこんなに美しく説明してくれるなんて、どういうことでしょ!タイミング、最高。
小説では、自然に思えた博士の80分が、映画では少し無理を感じたけど、まぁ、それはご愛敬。この映画も、日本映画の良質な部分を十分にさりげなく見せてくれた一品だと思う。
だいたい、理屈なんて抜きに、心がやさしくなれる映画はいい。
ついでに、eにも少し近づけたので○。
追記
数学的な証明には、iやeは必携品。
その必携品に美しさを感じるというのは面白い。
結局、人生って奴も、iやeのような言葉にできないものがなければ説明できないもんね。
すでに、数学世界が、言葉だけの説明をサッサと諦めて、こういった約束事を作って発展させたっていうことが学びだよな・・。
2年前ほどに小説で読んだときは、まったく気づかなかったけど、これは凄い気づきだは・・・・。