日: 2017年10月6日
【TAROの日記】

2017/10/06(金) 09:29

うちのスタッフがギターをはじめたお話

9月のはじめにバンド遊びの発表会をやった(ライブと言わせてもらえない)。

参加いただいた方々には、とっても盛り上がっていただけて、我々も驚くほどに楽しかった。

その後遺症・・と言ってはなんだけど、「おれ、バンドやる」とか「プロレスやりたくなった」とか、おじさん遊びの”菌”が周辺で増殖している(みたい)。
そして、その”菌”の一部は、見に来てくれた当社のスタッフとかOBにも感染中だったりする。

おそらく、そんなに強い”菌”ではないので、そのうち小康状態に入るとは思うけれど、昨日、感染したスタッフが「ギター入門セット」を持ってきた。教則本を出して「教えてくれ!」と言うのだ。

付属品がオマケなのか、ギター本体がオマケなのかわからないようなチープなギターは意外にも悪くない音を出した。セット価格10,800円としてはお買い得な音。

でも、このチープなギターと勢いだけではじめてしまったスタッフの佇まいに、私は何をすればいいのか?

仕方がないので、「最終的に、何が演りたいんだ?」と聞くと、全然知らない曲のタイトルを言う。まー、それはどうでもいいけれど、あんまり熱烈にやりたいことがあるわけでもないらしい。それで、彼とギターの佇まいが、さらに気の毒に見えてきた。

とりあえず、教則本のやっているところまでをさせてみる。
んーーーーー。目の前で起きていることは形容し難い・・。同時に、教則本の意図もわからない。世の中、こんな教則本ばかりはびこっているのだろう(ビジネス本と同じだね)。

数ページ進み『ハッピーバースデー』を単音で弾くというページに到達。あのお誕生日に歌う曲である。
楽譜を見ると、三拍子。そして、最初の「タァタ」という音が食って入る。しかし、素人は恐ろしい。ただ弾く。とにかく、自分の頭の中の記憶で弾く。楽譜もリズムもない。目の前の紙には、単に弦を押さえる所が載っているという理解。

つまり、ギターも基本からやらねばならないけれど、その前に音楽の素養ゼロ。二分休符を指差して「ナニコレ?」って聞いても、「そんなの知らない」と答える。

とりあえず、注意点を言い『ハッピーバースデー』の単音弾きの完成を目指させることにしたが・・・、いいんだろうか?

一応、クロマティクとCの3コードも宿題にした。

クロマティクはやらせてみると、指がタコの足のようにバタバタ動く。初めてなのだから仕方がないが、これってちゃんとなるのだろうか?

Cの3コードは、初心者の鬼門Fがある。でも、ダラダラ長くやって、この鬼門に遅く出会っても仕方がない。挫折するなら早い方がいい。だいたい、私は小学校6年生で弾いていたし、指の短い我が家の次女も中学生で弾いていた。おじさんができないわけはない。ただし、熱量の問題はある。

目の前の初心者とチープなギターのコンビに、どれくらいの熱量があるのか?
要はそこだ。そして、差異はどんな場合でも、そこだけなのだと思う。能力も何もいらない。熱量さえあればいいとさえ思う。

そんなことを思ったら、何人かの周辺の人々の顔が浮かんだ。みんな不器用だけど、熱量が凄いのだ。そして、だから彼らはやれている。それ以外にはない。

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