日: 2006年11月10日
【最近賞味したもの】

2006/11/10(金) 05:42

『フラガール』

話題の映画。

しかし・・・・。
安易じゃないか?
また、このパターン。

とても題材選びがうまいし、脚本もいい。役者もいいし、カメラも悪くない。
&ハワイのリズムも当然好き。
だから、悪いわけはないけど。
素直に拍手はできない。

ところで、日本映画は、経営的視点で見ると面白いものが多い。
この映画はその典型。

この映画のオカモト的裏のテーマは、「戦中世代と団塊世代の悲喜劇」。
ちょっとかわいそうな話だと思う。

ラスト近辺で「あれ、おれのかーちゃん!」と叫ぶ子供。
彼が、この映画の本当の主人公(だと思う)。
そして、SKD出身の踊りの先生(戦後世代)の本当の継承者。

団塊の世代の母とその息子は、フラダンスで場を共有したように見えるが、違うベクトルを歩む。
それが時代の構造。

戦中世代の主人公の母は、主人公の踊りを見て、「自由」を感じるが、それは勘違い。
彼女は、母の立派な継承者であり、アンチ自由の人なのだ。

あくまでも大きな流れは、戦後世代(SKD)と断層世代(息子)の物語。
映画のメインである母と娘はパイプ役なのだ。

そこには典型的な日本の戦後がある。

・・・なんて見方で見たら参考だらけ。

ただし、李相日監督は確信犯だと思う。
だって、『69』も撮っている。
間違いなく確信犯(だと思う)。

どうして、彼がここをテーマにするのかが知りたい。
そして、表面的な娯楽性の裏で、ここらへんを描く手法は見事だ。

もし、李監督が、そこを狙っているならば、すごく喜ぶ題材がある。
んーー、それを映画にして欲しいな~。

ってことで、本日のVIPミーティングでは、メインテーマに『フラガール』が語る時代構造を絡めてお話します。
それが、これからのマーケティングを考える重要な要素になりますので・・・・・・。

なお、この映画の裏の見方はだいぶ気に入っているので、今後、私の話では角度をかえていろいろ出てくると思われます。
私の話を直接聞く機会の多い方は、ご覧ください。見ておくと便利です。

追伸
大閑道人さん、お名前を間違ってすいません。
目は「道」と見えていたんですが、頭は「閑と動」の対比を喜んでいました。
あくまでも「閑」ですね。大好きな言葉です。

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