日: 2006年10月6日
【最近賞味したもの】

2006/10/06(金) 05:49

『弓』

秀逸なアイデアが一つ浮かぶと、後は何をしようが勝ち・・ってなことを思った。

少女とブランコと弓。

この映画は、この組み合わせで勝利をものにした。

んーー、どうもアジア映画では韓国映画だけ馴染めなかったんだけど、こういうのもあるのね。
独特な宇宙を、うまいタッチで描ききったと思う。
『ウンタマギル』とかとカラーが似てるけど、こっちの方が作品としては完成度高い?
そいでもって、韓国にもこういう臭いがあるんだね。
と言うか、こっちが本来の臭いなのかも・・。

一つの小宇宙で完結させようと思った男の想いは、儚くも外の世界との接触で崩れる。
しかし、男自身が小宇宙から出ることで、想いを完結させる。
小宇宙はなくなり、少女は新たな宇宙へと旅立つ。

小宇宙に永続ってことはなくて、常に変転する。
その定めは支配するものにも例外は与えない。
弓は空に向かって放たれたときに、初めて時を一歩進め、時の進行は永遠になった。

やっと満足できる韓国映画に出会えてうれしい。

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