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フリーからの逃走

小林秀雄は処女作『様々なる意匠』で言った。

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言葉の発明は素晴らしい。
その言葉が生き生きとした社会関係を生み出した。

その代わりに、人間は「様々な意匠」をもった言葉の魔術に
たぶらかされるようになった。

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1929年の言葉は、ずっと有効で今に至る。
では、ずっと続くのだろうか?

この状況をさらに悪くしたのはインターネット。
インターネットは、古代の鉄器にあたる。
だから、あっという間に広まった。今も広まり続けている。
そして、支配層の優位性を奪った。
同時に、暴走がはじまった。
言葉の魔術も、暴走した。濫用された。

魔術の民主化。その景色は、それはもう悲しいほどに醜い。
そんなことを経て、言葉の回避がはじまる。きっと・・。
言葉からフリーになるために、私たちは有料を好むようになる。
「フリーミアム」が時代遅れになる。

私たちは、2003年にそのことに感づいて、いろんなことをやってきた。
そして、今がある。

だから、思う。
フリーからの逃走は、すでに2003年にはじまっていた。

そして、あれから18年。
際限のないデタラメから、今度は大勢が逃避をはじめる(じゃないかい?)。

Netflixを「帝国」と人は呼ぶ。
帝国ならば、そのうち大砲を手に入れる(と思う)。
大砲の時代が来る(んだと思うよ!)。

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死んだものが生きているものを支配する

有名なマルクスの言葉をタイトルにしてみる。

もうこの一言でいいな。
なにか続けて書くと蛇足な感じがする。

そこを蛇足で、清水博先生の言葉で表現してみる。

「“生きている”ものが、“生きていく”ものを支配する」

この支配関係でそこらじゅうが汲々としている日本。
人生100年なんて冗談は、介護の“か”の字も経験したことがない者の戯言。
どう考えたって、みんなが一律にずっと健康なわけはないのだから・・。

そもそも、社会保険料の負担が約30%レベルに到達している事実をどう考えるんだろう?
この約30%を労使折半・・などと言い放つのも冗談でしかない。

消費税の減税もいいけど、その前に社会保険料だろうね。
でも、「“生きている”ものが、“生きていく”ものを支配する」ところはかまえない。
だから、誰も何も言わない。

数々のそんな支配が、個人を汲々とさせ、国を衰退させていく。
感染症って、この構造の象徴に思えるんだけど、どうでしょう?

生きていくためには、どうするか?

この問いが、究極に聞こえちゃうっていうのは、かなりヤバイよな・・。

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『ロバート・ルービン取引』

過去の収入はちゃっかりそのまま懐に収め、
なにかが吹っ飛んだら不確実のせいにする・・。

こういう行為を、『ロバート・ルービン取引』とニコラス・タレブは名付けた。

春の緊急事態宣言時、泣きながら訴えている飲食経営者がいた。
「4店舗もあるんです。家賃を保証してもらわないと・・」(大意)

私はテレビを見ながら毒づいた。
「この間まで、俺って4店舗もやっているんだぜー!って威張ってたんじゃないかい・・」

今回の緊急事態宣言でも、ある飲食経営者が「これが常識だ!」という顔で言う。
「一律の補助では、私たちのような大きなところは困ります」

「過去の収入はちゃっかりそのまま懐に収め」た人たちの言い分は醜い。
この間まで、リスクテイクが信条だったんじゃないかい?

リーマン・ショック時に批判された銀行救済と同じことが、今度は小口になって飲食業で起きている。
救済は仕方がない。しなければならないのだと思う。
しかし、『ロバート・ルービン取引』を恥ずかしげもなく要求する経営者は市場から退場すべきだ。自己都合を振り回していても、どうせいつかは退場の運命だからね。

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Zoom慣れ・・

昨年の『年末放談』は、どうもいつもと勝手が違った。
年末感がないのだ。
「年末」と謳っているのに、年末感がない。これは、どうも落ち着かない。

理由は、Zoomのせい。
リモートでたくさんの見えない人に話をする・・というのは、年に1回の特別なことだった。
ところが、今は、しょっちゅうZoomを使っている。
だから、『年末放談』といえども、フツー。

毎年、『年末放談』が終わると、
「あーー、今年も終わりだなー。みんな、ありがとう!」
みたいな感じで、盛り上がったまま酒飲みに突入なのに・・。
馴染みの店も営業自粛しちゃってるし、寂しい年末なのだった。

距離の克服は、古代からの人類の課題だったわけだけど、それが克服され、さらに特別なことでもなくなってもう何年も経つ。そして、昨年はそれが普通になった。

武器の改良、発明が民主化を生んだ。
誰でも安価に使えるということは、何もかもひっくり返すインパクトがある。
それが、兵站部分で起きているというのは、これは意味深ですぞ!

新しい民主化はすでに起きている。
同時に、貧富の差は益々ついている。
この同時に起きていることの先にあることは・・・・・・。

あれ?
歴史のあの場面と同じじゃないか!!!!!

ヤバイ時代になっちゃったかもしれないなー。

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年始めのご挨拶

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

ヘーゲルは言います。

「自由とは、必然性を主体に生きることだ」

そこで、次の言葉が屹立します。

自業自得

おそらく、アンドレア・ボチェッリが言いたかったことも同じことでしょう。

「この世には、偶然などない」

私たちは、この言葉をしっかり受け止めなければいけません。

しかし、くだらない合理化をしなければ、
そして、真実を犠牲にしなければ、

そこには、自由がある。

この事実を明るく受け止めたいと思います。

また1年がはじまります。
今年もよろしくお願いします。

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